きばっど育英館 兄弟校の入学式 H29.4.20
兄弟校の入学式に行くと、自分の学校だけでは見えなかったものがよく見える。同じようにしないといけない部分もあるが、違うからこそよいところもある。いろいろなキ-ワ-ドに出会えるものありがたい。レディスカレッジやホテル短大はやはり出口が就職戦線ということもあり、礼儀作法や言葉遣い等については厳しい。雰囲気で新入生もきちんとなっている。城西高校はというと、多人数の生徒の感動を深めるという意味でも演出はすごい。あわせて、創立90周年行事への取組の一つ、生徒たちが作り上げたスロ-ガン「夢あふれ希望の花咲く」はなかなかよい言葉だ。
それでは育英館の立ち位置はどのあたりなのだろうか。芸能コ-スもないので、ダンスのパフォーマンスは無理だとしても、よいところはまねしたい。生徒入場の音楽はぜひ取り入れたいものだ。歩き方のリズムを整えることにもなるだろう。学園歌を手話で盛り上げる看護福祉の生徒には感動する。これと同じ感動をめざして、英語を交えた歓迎の言葉を述べるというのは育英館ならできそうな工夫だ。
校長式辞も各校さまざまである。私は「出会いを大切に」と「我逢人」を取り上げた。城西の秋武校長は「努力は必ず報われる。報われない努力はない。報われないのであれば、それは努力と呼べない」と「努力の大切さ」を語られた。KHC矢野校長はホテルの仕事のすばらしさを「出会い」「笑顔」「感謝」のキ-ワ-ドで語られた。「ありがとう」という言葉は、「お客様の期待に応える喜びです」と言われた。ホテルマンのプライドに感動した。KLC山崎校長は学校生活を支える「勇気」を語られた。共通していたのは、建学の精神の解説が各学校なりになされたことである。KLCとKHCでは、建学の精神は「校是」で、「道義の人となれ 実利の人となれ 勤労の人となれ」である。育英館のように中学生と高校生に指導するのは言葉を選ぶ必要がある。本校では、「道義」とは 人としてあるべき道、具体的には「思いやり、感謝、正義、あいさつ」と、キ-ワ-ドで説明した。「実利を図り」の説明は難しい。「実社会で役立つ人」と説明されるが、学園歌では、「日々に磨けよ実利の技」となっているので、実社会で役立つ資格と考えたほうがすっきりする。育英館では英検、漢検、数検と考えてみたい。しかし、実社会で役立つ人の定義は広く、みんなのためにという考え方をもつことも必要だ。そして、「はたを楽にすることを愛する」ことが「勤労を愛す」と考えれは、ボランティアという言葉が浮かぶ。建学の精神は人としての生き方をコンパクトにまとめた言葉だ。先代理事長の残された「行動の中から知恵が出る」は知行合一の考え方でもある。挑戦する勇気がなくてはダメということを強調されている。山崎校長の式辞につながる話だ。挑戦は成長につながる。本校ではそれらを身につけ、リ-ダ-として育ってほしいと、「常に英才たれ」を掲げてある。話は少し外れるが、おみやげも、各校さまざまである。春らしい弁当までいただくと感心してしまう。そんな細かいところまで心配りをいただいたと感激してしまう。卒業式ではなじみがあるものだが、新入生による保護者への感謝・決意の言葉はまねしたい。言葉を聴くだけで、生徒たちの成長を感じる瞬間である。