きばっど 成績アップの方法 R4.1.21
成績をあげるためには、勉強の仕方を教えることだ。自分で学ぶことを覚えないといくら上手に教えても身につかない。体で覚えるのがスポ-ツだとしたら、同じように頭で覚えるのが勉強だ。頭も体の一部だから、スポ-ツ感覚のよい生徒はまちがなく他の学習にも転嫁できる。使い方はどこも同じだ。
仕事に慣れてくると時間は短縮される。漢字書き取りや英語のスペル練習は学年が上がると短時間でできるようになる。自分がよく覚えたとか、うまく点数がとれたとかの背景には自分に合う学びが隠されている。よく思い出してその方法を毎日取り入れることだ。ただし、偶然とか、まぐれでできた方法は取り入れてはならない。さらに、結果を「運がよかった」を原因にすると努力する意欲につながらない。運は努力した結果としてあるもので努力なしにはありえない。運がよかったテストこそしっかりと分析すべきだろう。時間が短縮され、成果があがるポイントには、知らずに獲得した方法があるのは間違いない。
自分フォームとしていつでも使えるものを見つけるも大切だ。視覚優位とか、聴覚優位とかは個々の傾向としてある。視覚優位の人は言葉を構造化すると覚えやすいし、聴覚優位なら大事な言葉を念仏のようにとなえたり、替え歌にしたりすればよい。理論的にはそうなるが、細部は本人のやりやすいようにやることが必要だ。大抵の人は視覚優位だから、CMはそこを押さえて記憶に残るように作られる。「いつでも目にふれるようにトイレにまで暗記ものを貼る」が昭和時代には流行した。この方法はまんざらでもなかった。他からの雑音もないし、集中できるのでよく覚えた。トイレ、籠や馬の上で物事を考えるとよい考えが浮かぶ「三上」ということわざは、集中できる体験を暗示しているようだ。
若い時の記憶力を自慢する人が多い。一夜漬けで満点をとれた類いの話だ。どうしても合格点がほしいので、テスト範囲の音楽の教科書を写真にとったように覚えた。先生に叱られたくない一心だった。覚えたことは後からずいぶん役に立った。楽典がわかってくると、曲を正しく理解できる。ト音記号は書き出しの音がトであるとか、4/4と書かれている表示は1小節は四分音符で4つなどと、いろいろと理解できた。同じように数学も公式の成り立ちをしっかり理解して覚えると、その後の応用は実に「楽勝」という経験もした。
基本的な材料は頭の中にないといけない。そして、基本的な応用は慣れるまで繰り返すことである。そんな手順でもなかなかうまくできないものは取り上げてくりかえすことだ。高度な技の習得は連携する一つ一つの技をうまくできるようにするとよい。文章題はまずしっかりと読む。求める解と条件を明確に読み取れて、初めて答えに近づく。「近づく」と書いたのは正確な読解が前提だからだ。何気なく使っている語を、その教科の言葉ととらえ、正確に、意識して使うのも、成績アップへの近道である