きばっど 夢が人を育てる話 R4.3.25
二刀流で時の人になっている大谷くん、彼もただの人であった時代がある。彼の成功を支えたものは何だろうと考えてみた。その一つが大谷くんの目標達成シ-トである。大いに話題になったこのシ-トはビジネスの世界で使われるもので、実際、彼の書いたものを見ると、システム手帳のリフィルのようだ。5
この9分割の図形は以前から企業や学校現場と幅広く、いろいろいと活用されている。このシ-トを私なりに分析してみたい。実はこのシ-トの原型は「曼荼羅」と言われる仏教の世界観を表した図にある。中心には密教で唯一絶対的な存在である大日如来が描かれ、そのまわりに、諸仏が配置される。如来が目的に応じて姿を変え、その姿がもつ能力を駆使して、衆生を救う世界が描かれたものである(諸説有り)人を救うというために、自分を変えてまで対応する仏様は実にありがたい。世界を認識するスタイルはどの時代も同じだ。5
大谷君を高校時代に指導し、このシ-トを書かせた佐々木監督は「目標が人を引き上げるんです」と述べている。シ-トの中心に書かれた、絶対的な目標、その目標を実現されるために取り組む8つの中核目標、これらを設定することが夢の実現にむかう第一歩である。夢を「目標」に、そして、どう実現するかを考えてみる。大谷君のシ-トは、次の8つのキ-ワ-ドで書かれている。5
野球的なものが右側の3つ「キレ」、「スピ-ド160km/h」、「変化球」5
上段に「キレ」の横に「コントロ-ル」「体づくり」と設定している。この「体づくり」から反時計回りに「メンタル」「人間性」「運」と続く。野球以外の目標が5つもあるのに驚く。目標達成には人間成長も欠かせない。野球の技術面をアップするだけでなく、人間性や運までも目標として考えている。5
「運」を呼ぶ行動目標は「あいさつ、掃除、ゴミを拾う 読書」という日常簡単にできそうなものが並ぶ。しかし、これが大事だと改めて気づかされる。「プラス指向、審判さんへの態度」は、今の彼が試合中に見せる姿からなるほどとわかる。目標を具体的に言葉にできることが大切だ。「体幹、下肢、可動域」は彼の好きな言葉だ。4つの中核目標の中に何度も出てくる。「変化球」の項目にあるように、自分のプレ-を言葉にする知識の勉強も大切である。体や心に関わるものも5つもあげている。「コントロ-ル」も心と体でおこなうものとわかるし、人間としてめざす姿を○○される人間と表現し、「信頼 応援 愛」をあげている。野球に限らず、すべてのスポ-ツに共通する「下肢を鍛える、柔軟性を高める、インナ-マッスル」もよくわかる。そして、「日付を入れる」である。これらが、成長する目標達成シ-トのひみつだ。5
目標はかわる、達成すれば次の目標が自ずと設定される。夢を目標に、目標は見えるように、そして、達成されれば新たなものに‥。5
夢は人をまちがいなく育てていく。5