昨日のクラスマッチごくろうさまでした。生徒たちには今年最後の楽しい思い出ができたことだろうと思います。若干の擦り傷等はあったものの、大きなケガもなく終了できました。先生方の指導の賜物です。ありがとうございました。学級日誌を読むと、生徒たちの反省に「コミュニケ-ションの大切さ」が書いてありました。
今日は「共通理解を図るためには、結論から先に話す」の話をします。語りが丁寧なのはよいのですが、経緯や原因を長く説明すると、相手にどう行動してほしいのかの部分がよく分からなくなります。校長室での報告や相談で感じることがたまにあります。現場での共通理解や実践では、「結論をずばり」も大切です。育英館で働く仲間同士なのですから、クラスマッチに出ているつもりで、攻守のポイントをはっきりと相手に伝えましょう。言葉一つで状況はずいぶん変わります。勝てます。
また、生徒たちの大会運営については、適切な指導助言はしてください。ほめて伸ばすのが大切です。例えば、準備運動や整理運動のポイント、進行上の礼のタイミングや声量等は、評価し、改善を意識させましょう。自分たちでの改善を体験させると、回を重ねるたびによくなります。ほめるポイントはしっかり押さえておきましょう。
次に、先週の朝の打ち合わせで話題になった掃除の話です。掃除の仕方で大切なのは、上から下へ掃除をすることです。年末の大掃除や時間の余裕がある時は、この点を意識させ、計画的に掃除をさせたいものです。同じように、整理整頓で大切なのは、「あるべき場所にあるべき姿である」です。環境を美しく保つには、美意識をもたせることが第一です。机の回り、教室の様子など、きちんとした状態をしっかりと記憶させ、その状態に保つことを教えてください。どんな場所でも清掃や整頓は不可欠で、気づいたらすぐに元通りにすることを学ばせたいものです。
美意識を育てるには、美しい状態である本物を見せることです。きちんとした状態をわからせることです。本物を見せることで、美意識が育ちます。「ちゃんとせんか」という注意は、ちゃんとするモデルが頭の中にあってこそ、ちゃんとできます。生徒指導の先生が言うと、「ちゃんとがわかりません」と言う中学生がいます。人は言葉でしか考えることはできません。「ちゃんと」のイメ-ジがない生徒は、いくら考えても考えられないのです。この生徒には、本人を責める前に具体的に話しましょう。
ある集団の中で頻繁に使われる言葉は、共通のイメ-ジを形成し、同じ目標に向けて行動できます。集団の質をあげるには、その言葉をふやす努力が必要です。育英館では多くても500語はないでしょう。育英館で使われる言葉でもっとも明確にイメ-ジをもてるのは、「三本柱」です。この言葉は育英館の美意識であり、大切な言葉です。視覚に訴えた上に、必ず、共通コ-ドとして認識される言葉に変換しておきましょう。生徒たちもこの言葉は意識して使っています。三本柱を守ろうと同じように、共通のコ-ドをもつ言葉を大切に使いましょう。そして、五感に頼るだけでなく、「考える」という点で、言葉について考えてみましょう。その学校の生徒のもつ言語感覚と言われるものが、学校の環境や雰囲気にも大きく影響していると思います。