学校力アップ
募集訪問を終えて、各学校の対応にどんな感想をもたれただろうか。感じの良い学校とそうでない学校の差はどこにあるのだろうか。それは学校力の高低に起因する。この力は「お客様対応」でも顕著に表れる。学校の雰囲気は、校内に入った瞬間に不思議なものでよく伝わってくる。校長先生自ら迎えに出てこられたり、見送りまでされたりという学校もある。反面、まったく姿も見せてもらえない学校もある。担当の先生も事務的に受け取ろうとされる方から、自分が生徒から質問されたら困るからと、積極的に話を聞かれる方まで、こちらも本当にいろいろである。
さて、学校力は職員のどんな対応に現れるのだろうか。学校の来客にとって快適な対応とは何なのだろうか。募集訪問の我々を担当の先生につなぐのは当たり前だ。来客の顔ぶれ次第では、自校の校長につなぐことも大切だろう。これがなされないと、ここの学校の教職員がそんな気配りもできないのか、職員のセンスは大丈夫かと思われる。連絡の一つにも学校力を感じる場面だ。
環境美化も学校力の指標になるだろう。校門から玄関までにはどんな花が植えられているのか。パンジ-が雑草に埋もれている。ほとんど手入れをせずに好き勝手に花が咲いている。各学校のロ-ドもさまざまだ。この時期であれば、春の花であるパンジ-は抜かれ、夏に向けて、苦土石灰がまかれているだろう。新しい花壇づくりの準備が着々と進行中のはずだ。今回、訪問した学校の一つは、夏の花壇づくりが進められていた。学校力は高いこと間違いなしと感じた。
話を聞いてもらう場所も、相談室に通されたり、職員室後方のテーブルだったりとこれもいろいろだ。学校規模や教室配置もあるだろうが、やはり、校長室や相談室が望ましい。後方テーブルで済ますのは、お客様対応としてはいささかどうだろうか。相手視線に立って快適な場所を考えられるのは学校力でなく、個人の接遇の問題だろうか。「学校の常識、世の中の非常識ではこまる。」
訪問者の資料説明を聞き終わると、「はい、わかりました」で終わろうとする。これでは興味・関心がないと思われてもしかたない。自分が第三者に聞かれて説明することを想定したい。確認や聞き直しは理解の深まりにつながる。ここでも相手の立場を理解して、聞き取りをするぐらいの対応はしてほしい。
ここまで来て、本校の学校力はどうだろうかと考えた。環境美化は?接遇は?相手視線や立場理解は?悪くなくても、高める努力は必要だ。学校を訪れた人は評価を必ず語る。いろいろな場面を自分なりに解釈して、勝手に思い込むこともある。誤解を受けないことは当然だが、もう一度訪問したいと思われるような学校でありたい。学校力アップは募集にもつながる。今回の感想を他山の石としないで全員で学校力をもう一段アップさせたい。