コロナの前と後ではという話題が出る1年になるだろう。多くの犠牲を払うが、必然的に変化を求められる場面に出会うことが多くなる。コロナ流行後には、私達は新しい旅へ出発しなければならない。
さて、コロナの影響で学校は突然休みになった。ほとんどの人が、これほどこまるとは思わなかったはずだ。日本がいかに学校依存の体質であるかを思い知ったはずだ。現在の社会体制の維持にはライフラインと同じくらい学校は重要であった。子育て世代の労働力の確保に学校が大きく貢献している。しかし、逆にこの体質から脱却しなければならないという課題が明確になった。教育は10年先をめざすものという考えに立てば、今回のコロナは10年先の世界のあり方を垣間見させてくれた。
まず、社会全体で多様な教育の受け皿をデザインすべきである。男女共同参画社会を確立して、労働力を確保するなら、もっと子育て世代を支援すべきである。学校外の教育施設の受け皿を何種類も何枚もつくることだ。土曜授業が話題になった頃、この「受け皿」が流行した。そして、児童クラブや少年団が生まれた。中学・高校の部活動までめんどうをみると考えれば、まだまだ足りない。そして、その必要感も高まった。学校以外での教育があれば、これほどこまることもない。
教育現場の取組は、コロナで話題になった「三密を断捨離する」という動きで加速するだろう。密閉や密室を除くことは、「空間の拡大、教室の消滅」である。どこでも学ぶ場、学べる場とする。密集では、「人間関係の拡大 最低限の距離の存在」が意識され、小人数の学びやチ-ムの学びが考えられる。最終的には、教師は不用である。学校に来なくても成績は変わらないとなれば、教師はいらない。素晴らしい先生の動画を見て、多彩なコンテンツの問題を解き、送信すれば、学力判定のデ-タが返ってくる。学校という形態にとらわれない教育ができあがる。5G時代になれば遠からず、そうなるだろう。
学校に来れない生徒にも学習を保障し、社会で生きる力をつける教育でなくてはならない。ケ-タイ、アイパッドを利用した学習システムを活用して、学校と生徒をつなぐオンライン生活記録などがイメ-ジできる。学習歴を定期的にチェックして生徒にアドバイスをすることに挑戦したい。ケ-タイに学校情報が流れ、教科連絡も見れるようにしてほしい。すばらしいものを生徒に与えるためには、試験的に紹介することも必要だ。新しい物は従来の生活を変えてしまう危険性もあるが、使いこなす方法を考えさせる点では必要なものに違いない。経験しないものはすべて悪はいかがなものか、知ることにより正しい判断ができるはずだ。