始まりはいつも雨
「春に3日の晴れ間無し」のことわざどおり、令和7年は雨のスタ-トになりました。鹿児島育英館とのご縁をいただき、とうとう10年目になりました。谷山中校長最後の仕事と校内人事を終え、転入される先生と語り、気がつけば17時もまわり…の3月31日が終わりました。次の日の7時30分には、育英館に出勤、早朝にもかかわらず多くの先生方の出むかえをいただきました。
赤崎校長からいろいろと引き継ぎ、中学校、高校の生徒数を聞いてびっくり
学校でのいろいろな事件の話は後から聞いてびっくり、私一人の転入で右も左もわからずに、公立と違う私立のいろいろにびっくりの1年でした。指導監や教頭先生、事務長をはじめ、多くの先生方のお世話になりながら、どうにか、2年経ち、3年経ちました。5年目くらいからなるほどとわかり、「募集の命」の私学ペ-スも理解できるようになりました。理解が深まれば深まるほど、学校経営の難しさも痛感できました。ひとりで何役もこなす優秀な職員メンバ-とこちらも何役もこなす生徒たちとで成り立つこの学校のすごさを改めてわかるようになりました。全国で活躍する部活動や現役で難関校を突破する入試実績など、普通ではありえない学校だとしみじみ思いました。アメリカナカドチェスとの交流25周年や鹿児島育英館創立40周年なども忘れられない思い出となりました。これらすべてが濃厚な経験でした。
奇しくも10年目に「二倍の努力」という学園スロ-ガンをいただき、慣れや狎れになり、今を精一杯の気持ちが薄れていたのでは…と思い当たりました。部活動や学校生活は生徒一人一人の貴重な時間です。生徒たちの学校生活を支える一人であるという気持ちを忘れずに、がんばろうと思います。生徒募集の会では、理事長先生が「孫子の兵法」を取り上げ、二倍の努力の具体的な取組を語られました。その中で、「勝算を十分にもつ」を考えることの重要性を力説されました。戦うからには勝つこと。そのためには、準備をする。「そなえ」という言葉にまとめられますが、「状況分析を行い、どういうことを準備するか」がポイントです。次にどの場面でどう戦うかの「かまえ」が必要になります。予想される敵の動きや攻め方を何度もシュミレ-ションすることです。リ-ダ-はタイミングや領域を的確に把握することが必要です。各部長クラスがそこを意識しなければ、戦いは成り立ちません。最後が「心得」です。気持ちの上で負けてはなりません。必ず勝つという気迫が大切です。「みんなで力をあわせてがんばりぬく」の心得です。ただし、「細部に神は宿る」であって、毎日の小さな事を大事にする態度こそ心得には必要だと思います。
春の雨から始まり、今年も、夏の嵐、秋の涼雨、そして、冬の雪と季節は巡ります。「きばっど」の始まりです。