おらがまちピッチ 1
NIC主催の「おらがまちピッチ」につきあう半年間で、近頃のプロジェクトの進め方も学ぶことができた。初めての顔合わせは、ズ-ムで自己紹介とタイムスケの確認で簡単に終わった。課題をそれぞれ出し合い、調整するのは2回目のズ-ム会議でOKという進行である。主催者メインは東京の本部の2名である。キ-マンとなる村尾さんはブランドマネ-ジャ-という仕事で日本、海外、あらゆる所で活躍している方でなかなか時間がとれない。大丈夫かなと思ったが、これらを常につなぐ役目を米田さんという若者が担当していた。なかなかの優れ者だった。この会の本番で必要なメンバ-は、NIC校長、ブランドマネ-ジャ-、審査員、発表者であり、それぞれの日程調整も本部が確実に進めていった。
12月8日当日は県の英語プレゼン大会と重なっていると後から知らされる。日置地区は中学校英語暗唱大会から間もないので、今回は協力できそうにない。開催の条件は非常によくなかった。10月の頃は、何人集まるかが大きな課題になりそうだった。参加者募集担当は、育英館ではよく知られた濱田さんの役目だった。精力的な行脚で中学校、高校、それぞれ10名とか20名とかを集めることができた。成功へ大きく前進した。
3回目の会議では、人数面の心配はないことも確認された。ネットで繋がる現在のシステムなら、連絡を密に取れる。人数、内容、スケ調整も半年のリ-チがあれば、今回見てきたように実現可能であることがわかった。役者が揃ったところで、「ピッチを相互方向のやりとりで作り上げる」という村尾さん独自の試みも斬新だった。村尾さんは参加者とウェブでつながり、相談やアドバイスを積み重ねて発表者の不安を取り除いていった。寺尾さんから導入動画や発表スキルなどが個々の発表者に提示される。発表者は自分一人でなく、相談したり、議論したりして、紹介ピッチを作り上げることができる。みんなで作り上げていくイベントという事前取組は当日のビッグなサプライズに繋がった。
前日に育英館入りしたスタッフの仕事にビックリ。参加者主体をめざす本格的なセッティグ、当日の注意事項の書き出しをして最終確認を進める。まさに時間の設計図どおりに、同時にいくつものプランが走り出していく。一つ一つができあがる様子を見ると、無駄なく楽しく仕事をしていると感じた。この形なら、事前に大まかの準備をして現地に入り、後はクリエイティブにその場の雰囲気やあるものを活用して作り上げる。世界中のどこでも創造性豊かなセッテングが可能になるのだろう。村尾さんのプロデュ-ス力は恐るべし、世界基準をまざまざと見せてもらった気がする。遊び心も旺盛な人だった。旅行カバンも訪問先のシ-ルやワッペッンでにぎやかなので、ぜひ生徒たちに見せてほしいと頼むと会場のデコレ-ションにと飾ってくれた。