授業作りのポイント2
授業を点検する一問一答、「わかりましたか?はい 手をあげて…」だけでなく、「もう一度、読み返してみようか?大事なことを忘れていないかな」と「考える時間」を作る発問を準備します。発問は授業のリズムを作り、テンポよく進めるために重要。学ぶ意欲がある程度高まったら、思考の深まりを知るためにも、考える時間を設けること。例えば、登場人物の心情を悲しいととらえたら、なぜそう考えられるのか。根拠となる言動、描写取り上げ、意見交換しながら、確かめていく思考過程を取り入れます。そうすることで、自分たちの手で解決できたという達成感を作ることになります。個々の学びを交流すると、「深める時間」に近づきます。表面だけでわかることは危険です。思考は行きつ戻りつ、他の意見に揺さぶられながら深まっていきます。主体的、対話的で深い学びを実現するには、考える時間を保障することが大切です。話合いで共有した具体的な問題をもとに、協働的な学習を促進し、解決策を見つける時間を大事にすることで、よりよい解決を探る協働する力は育ちます。
思考の深まりに対峙できるように、答えのパタ-ンを予想して「切り返し」を準備します。予想する答えは、正解だけでなく、不正解や迷いも大事にします。そして、どう切り返すかを考えます。もちろん、簡単に正解するようなら、それに付け加えた質問、さらに新しい課題を発見させる質問も必要です。不正解なら、正解へ導くヒントや解決過程の不備を意識させる発問で切り返します。このように、生徒の思考を尊重しながら、考えていく授業を実現します。また、見える化で「自分の考え」を持つ力を培うサポートをします。知識だけでなく、イメージとして記憶に残る授業を目指します。具体的な例や教材を使って、生徒自身が明確に自分なりの考えを持てるようにサポートします。さらに、板書を生徒にオ-プンし、意見や考えが他にわかるようにしておきます。また、教師の構造化した板書で、学びのポイント、キ-ワ-ドなどを明確にします。答えを発見させるという感覚で、教員はファシリテーターとなり、引き出すことを意識するのです。生徒の成長を促すためにも、教師はこの力を高め、見える化された意見を整理しながら、発問をして思考や学びを引き出す役割を果たします。これらのポイントを意識して授業を構築すれば、より深い学びを提供できるはずです。
授業改善は自分の授業を見直すことから始まります。「マンネリ化?」の一言を忘れてはいけません。教材研究に基づいて、「導入の工夫」、「問題意識をどうもたせるか」「1つだけ教えとすれば…」「振り替えりはどうさせるの」を考え、常に問い続けることが大切です。1時間の授業の準備として、板書と発問を書いたA4一枚のメモを残すことが力をつけることにつながります。ぜひ、お試しあれ。