がっちりマンデー
首都圏でライフというスーパ-が伸びているという話からその秘密を探る特番だった。「任された経営がトップを育てている」と創業者から全権を任された社長は語っていた。「任された部下が失敗したらどうする?」という答えに、「前向きな失敗ならしかたない」と語った。社長曰く、前向きな失敗には必ず成功のチャンスがあるというのだ。創業者、社長共々、ここまで部下に任せられるのはなかなか難しいことだ。何事も「人」という社長のキ-ワ-ドにうなづくし、この言葉抜きでは考えられないのである。
この続きで、売り上げデ-タを活用した店舗経営が実に興味深いものだった。来店されるお客様を9通りに分類する。そして、どの分類のお客が来店するのかを調査する。そのお客様のニーズにあわせ、店舗を改良したり、商品を陳列したりしていく。その結果、店によっては売り上げが2倍になるという成果をあげている。「すぐに食べたり、簡単な調理をする」お客と分類される層は、若い人が集まる街に存在する。その街の駅とライフ店舗をつなぐ。もちろん、駅から店舗への入り口に、即食、簡単食のお客様用に総菜をならべるという発想だ。仕事からの帰りに駅で買い物ができるようにする。この店の任された店長が先頭に立ってやっている。一方、タワマンの街には、健康重視や高級志向の客が存在する。お客が気に入れば金額をバックヤ-ドを店舗の中央に移動させ、売り場と一体化する。ローストビーフの切り分けを見せて販売する。いけすに鯛を泳がせ、注文に応じて刺身おつくり盛皿を提供する。ここの店長も自分のアイデアで売り上げを2倍に伸ばしたと語った。ここでは一匹2万円の鯛もおいしいとわかれば、必ず売れるそうだ。
デ-タ活用の効果を考えると、体験学習にやってくる生徒も分類してみたら何かが見えてくるだろう。大学入試を第一なのか、英語力向上なのか、海外研修なのか、それらのミックスなのか、それ以外にどんなものがあるのか。生徒の分類を活かすことは、先ほどの店舗経営ではないが、学校経営にもかかわる大事なことだ。教育課程では、それぞれの生徒のニーズにあうように、何をどう変えていけばよいかを客観的に把握できるだろう。結果、体験入学を増やすことにつながるのではないだろうか。
育英館らしい教育活動を構成する、「体験活動を通して心を鍛える」「日常の生活を通して生きる態度を育てる」「そして学習スタイル 個別指導や添削指導を徹底する」を明確に位置付けたい。育英館で学べるもの、令和を生きる「くじけない心、生きる構え、自分に合う学び」として紹介する。生徒の可能性を引き出す教師集団を「教育は人なり」とアピ-ル。生徒に寄り添うだけでなく、道を示すこともできる存在である。がっちりマンデ-を見ているとついそんな考えになるから面白い。