きばっど 親の期待に応えたい 2020.1.10
親の期待である、学力や生活の向上をその子なりに図れたのかという観点に立つと本校もまだまだ足りない。具体的には、個別指導、英語力向上を感じさせる指導がないという厳しい指摘もあった。このことについて考えてみたい。
「生徒を呼び出し、できるまで指導」が親のもつイメ-ジだ。宿題や提出物忘れには徹底して教えることが、基礎的な部分の学習として一つの方法である。だが、○○検定2級、1級合格となるには、本人の取組が大きく左右する。自分から求めなければ達成するのは難しい。育英館で伸びた生徒に共通するのはこの点である。「育英館に入れば成績は伸びる」では、はっきり説明不足である。本校は他校に比べたら伸びるチャンスが多くある。それは必要条件であり、十分条件ではない。伸びるためには本人が変わる必要がある。先生との距離が近く、語れる場面も多いので、教科の魅力にも目覚める。だから伸びるのである。
次のステップとして、「自らが質問に行く」である。ここまで来ると、学力がついていく。自分のものになっていく。本当の学びは、自分から求めなければ成立しない。人数が少ない分、質問のチャンスはある。それをものにするのは自分の努力次第だ。本人に自覚をもってほしい。夢にむかって地道に努力する。必要感をもって学習に集中する。そんな地味な努力も「夢実現」には必要なのだ。力は簡単につくものでない。いろんな場面で、本人の目的意識を強化し、学校生活を通して、達成感、満足感を高めていく仕事を教師はしていくべきだ。教えて終わりではない。なぜ学びたいのかを考えさせ、意識させることだ。
保護者の要望に応えるのは、生徒の姿の変容しかないことを肝に銘じて取り組みたい。学校の立場を説明しても、理解してもらえないだろう。評価されるのは、生徒がどう変わるか、変わったかである。そのことに重点をおいて取り組みたい。学校のシステムに関するものは積極的に改善するべきだと考える。しかし、精神的なものや伝統的なものはその本質をよく見極めて、変えていかなければならない。よさをなくすのは簡単だが、復活するのは大変だ。改善する方向は、形は変わっても心は変わらないとしたい。
今年のスロ-ガンは「心を一つに」である。理事長先生の思いは「すべての仕事にこの姿勢で取り組んでほしい」ということだ。みんなで挑戦する。それぞれの得意なところや長所を活かしてこそ、すばらしい結果へつながる。「自分の場所を守る」プラス「みんなが動きやすいように」と考えてこそ、「心を一つに」である。学校はだれもが学び、育つ場でなくてはならない。そのためには、学校と共に変わってほしい。育英館のためにできることをなんでもやろう。そんな気持ちをもってほしい。我が子の通う学校を自慢できる親、働く場を誇りにできる教師になりたい。人生は学びの連続であり、失敗はない。自分が変わりさえすれば自ずと見えるものも変わる。