きばっど 研究会に参加した後は 2019.12.12
研究会に参加した後の話をしよう。だれもが研修意欲は高まり、参加した授業をみて、まねしようと考える。ところが、実際その教材を取り扱う頃になると、気持ちは失せて、何のために研究会にいったのかとなりやすい。また、自分なりに見たものをアレンジできずに、力不足の悔しさで歯ぎしりをする。
そんなあなたへ 研究会の資料をどう活用するかというおいしい話をしよう。まず、指導技術というものは明日からの授業に活かすことができる。授業をみたら、すくなからず影響を受けるので、その意味では、研究会に行ったことは無駄でない。話し方や板書などはまねできるだろう。二者択一やクロ-ズの発問でなく、オ-プンの発問を多くするとかはそんなに難しくない。また、心情曲線や人物関係図などは積極的にまねしてみたい。
授業技術でマネしたくなるベスト3は、発問、指示の言語的なもの、次に板書やプリントの配布物、そして、工夫された教具である。発問や指示は指導計画や本時案に書かれているものよりも、補助的に、臨機応変に飛び出すものがおもしろい。たくさんはムリなので1つだけは持ち帰ろう。生徒への切り返しがうまい教師ならここは必見である。次に当日配布される資料は、授業者がよく研究した成果なので、ぜひ活用してみたい。同じ授業場面なら好都合だが、違う場面なら作成のねらいをくみ取って、マネして作成すればよい。新しい教材の研究にもなるし、指導者の思いや考えに近づき、新たな発見もできる。最後に工夫された教具、これこそが教師の楽しみである。研究会で見たものよりもっとよいものを開発したい。授業者の上をいくぞの心意気である。
さて、購入した研究冊子の中に掲載された指導案は、まるまま使うのはなかなか大変である。ぜひ、パ-ツごとに活用しよう。とりわけ、教材研究にもとづいて書かれたねらいや意義の部分は、自分の指導案を書くときにつかえる。研究冊子は捨てないで必要に応じてバラバラにしよう。教材の関連や年齢的な発達の考察、また、アンケ-トなどは自分が研究授業する際には、ねらいを決めてアレンジすればよい。0から指導案を作るより数段早い。国語科でいうと、アンケ-トも教材文種ごとに集めておくとかなり重宝する。
次に指導計画だが、指導書をどう活用したかがわかるものが多い。授業研究に役立つように、指導計画を必要最低限にわかりやすく抜粋してある方法は見習いたい。また、自主編成した単元で書かれた指導計画はレアものだから、捨てたりしないで、興味深く見てほしい。新しい発想や工夫があふれていることがある。本時にしぼって、自分ならどうすると別案を考えてみても面白い。本時の位置づけはどこなのかを考え、時間配分も重要だし、年間のまとめなのか、それとも学年の始まりかによっても違う。