きばっど 市立病院ライフをふりかえる3 2019.11.27
おしゃべりな私は、口腔外科の新田先生と平野先生のコンビで担当していただいた。新田先生は気さくな方で、患者の不安を軽くするような語り口と笑顔で終始対応していただいた。10月21日の診察スタ-トから、こぶの大きさや腺腫の特徴を明確に語り、摘出時のリスクを含めて、「今しかない今でしょ」の決断をさせていただいた。先生のおかげだ。63才7ケ月の年齢やコブの大きさを考えたとき、人生の一番いい時期の手術ではなかったかと思う。平野先生には、終始笑顔で対応していただいた。おしゃべりおじさんにも優しく接してもらった。今回の手術の成功はもちろん、術後もいろいろと面倒をみていただいたことに感謝したい。傷を見る度に先生方への感謝の気持ちを思い出すことだろう。また、私のようなコブの人をこれからも救っていただきたい。ここまで大きく育てる人はあまりいないだろうが‥
看護師さんも本当に入れ替わり立ち替わりで24時間対応していただいた。とりわけ、術後の2、3日の痛みには閉口した。微熱が37度7~8あり、頭に近いせいか、眠りを妨げるほどの痛みだった。食事をとり、検温、血圧、酸素濃度と測定して、「痛くなったらいつでもどうぞ」と声をかけてもらう。9時消灯であるが、ドレ-ン交換の12時前後には痛みで目が覚める。夜勤の看護師さんから痛み止めをもらうと、朝までうとうと眠れたようだ。新田先生の見立て通り、「術後、2~3日がピ-クですよ」で、痛みをしっかりと体験できた。
話は変わり、医療グッズの話題になるが、シャワ-解禁までのホットタオルのありがたさを語りたい。世の中に出回るおしぼりの3本分の巨大なものだが、これが3枚あると体をすっかりふくことができる。「地獄で仏」ならぬ「病院でホットタオル」だ。レンジでチンして使用可らしい。家にもほしいグッズだ。
看護師さんたちは、キャスタ-つきのパソコンタワ-(勝手につけた)をつれていた。三段のユニットで、上部がパソコン、2段目に、測定器具、注射など、三段目はいろいろなものが入れてある。患者さんの体温も酸素濃度も血圧も測定して、プラットホ-ム(勝手につけた)にそれぞれをセットすると、電子カルテへ記入される。体温は術後当初は37度台だったが、次第に降下して1週間過ぎる頃は36.5前後で安定した。酸素濃度は手術前は94であったが、術後は97、98の高得点になった。例のコブが大きくなり、気管を圧迫していたのだろうか。なんか息がしやすくなったような気がする。血圧は持参薬が効いているのか、平均して130と80であった。
検温、食事の度に名前確認があり、医療事故を防ぐ取組が徹底している。多くのスタッフに支えられ、病院は動いている。緊急病院の役割は重篤、緊急の患者への対応であるが、実によくしてもらった。手術終了や病状の安定をみて、退院や転院となるわけだが、あと2、3日いたいという「おもてなし」だった。