きばっど育英館 未知の刺激にふれて H29.8.3
レディカレのヘア-ショ-を見て本当に感動した。生徒たちの創作意欲、一つのショ-を作り上げようと協力する姿に、すがすがしい感動をおぼえた。芸術性を追求すると人間の顔や体はキャンバスとなり、音楽や衣装を引き立たすためのパーツだと納得できる。動物メイクで、雰囲気全体が効果的に演出されるのも驚きだった。
ランウェイのウォ-クはモデルさんでも緊張すると聞く。ピンヒ-ルの靴は不安定で、タ-ンやストップ、ましてや、中腰で参観者に花を配ったりと、ころばないだろうかと心配した。本当に緊張の連続だったと思う。案内された席がモデルさんの目の前、決めポ-ズの美しさに見とれながらも、靴の先までの緊張を感じる近さだった。
それぞれのテ-マが十分に発揮されたショ-だった。私のような素人にも「燦めき、ときめき、ひらめき」の連続だった。夢のような世界で、しばし時を忘れた。テレビ報道では有名なモデルさん中心にオンエアされるので、どういう内容なのかが今一つ分かりにくかった。今回、ショ-まるごとを見せてもらい、大いに楽しめた。育英館の生徒にも見せると、文化祭での表現の質は数段向上するだろう。油断したそのとき、ウサギさんのマジックショ-に引き出された。想定外だった。ウサギさんはショ-の雰囲気をさらに明るく、楽しいものにした。レディカレの生徒たちがこの成功を機会にさらに飛躍するだろうと確信した。関係者の皆さん、本当におつかれさま。
考えてみるに、ヘア-やメイクにこだわる生徒は、生徒指導の先生の目に留まり、よく注意されるものだ。しかし、この時期こそ、色彩感覚が育ち、生き方のモデルを探す年頃でもある。当然、ファッションに目がむくのも、スタ-にあこがれるのもわかる。外見だけでなく、内面を磨くことをどう自覚させ、どう伸ばすかなのだろう。
今、思えば、中学校の時代は映画が好きだった。英語で話すリズムのよさや響きの心地よさにあこがれた。オ-ドリ-に一目ぼれで、「ロ-マの休日」や「マイフェアレディ」を繰り返し、映画館を出ずに見たこともある。しかし、「ロミオとジュリエット」では、職員室に呼ばれてこっぴどくしかられた。認定映画でなかったようだ。たしかに、ベランダから身を乗り出すオリビアのふくよかな胸に目はとまったが、それよりも「ロミオ、あなたはなぜロミオなの」の英語の響きを聞きたかった。感受性の豊かさは、すべての経験をプラスにする。実体験にまさるものはないが、映画を含めてすべての芸術には感動させる力があるのも事実だ。英語の教師にこそならなかったが、隠れて信仰するように、英語の響きの心地よさに浸ることがある。もう一人のオリビアの歌声やカーペンタ-ズの「SING」などはまさにスイートメモリ-である。英語学習はこんなに感じられる若い時期に徹底するとよいのだろう。残念。
新しいものは人生の刺激である。未知を経験すると、脳は活性化される。知っているものを見聞きするのは、安心感はあるだろう。しかし、知らないものに挑戦したり、見聞きする体験を忘れてはならない。人生は豊かに生きた人の勝ちというが、豊かに生きるとは、未知のものに対しての感受性をいつまでも持ち続けることなのだろう。ヘアショ-のことをあれこれ書くところを見ると、この刺激は私の人生を豊かにしてくれたことは間違いないようだ。